最近、運転ミスによる交通事故がニュースでよく取り上げられるようになりましたね。
運転に不安があるなどの理由で免許を返納しようと考える人も
少しずつですが増えているようです。
でも、免許返納の手続きってどこで何をするのか全く分からないですよね。
そこで今回は、免許返納の手続きや、返納による特典についてまとめてみました。
免許返納の手続きはどこでできる?
高齢者の運転ミスによる交通事故のニュース。
特に「高齢者」というワードでニュースが大々的に取り上げているだけで
実際は、高齢者ばかりが事故を起こしているわけではないのだとは思いますが。
とはいっても、やはり自分の親や家族が事故の加害者や被害者になるのは絶対に避けたいことです。
自主的に運転免許を返納するという制度がありますが、
この制度、浸透していないからなのか、
どこでどんな手続きをしたらいいのかがよく分かりません。
私の父が昨年免許を返納してきたので、手続きの方法をまとめてみました。
免許返納は何歳から?
免許の自主返納は高齢者がするイメージではないでしょうか。
でも実は、自主的な免許の返納には年齢制限はないんです。
何歳であっても、運転免許が必要ないと感じたら返してもいいんですよ。
免許を返納することによって様々な特典を受けることができますが、
都道府県によって特典の内容が異なりますし、年齢制限がある特典もあり、
その場合はだいたい65歳以上から受けられるものが多いようです。
免許返納の手続き方法は?
免許返納はどこに行けばいい?
免許の返納は、警察署や運転免許センターで受け付けています。
でも、「事前に連絡しないで突然出向いても大丈夫なの?」と思う人もいますよね。
日曜日や祝日などに手続きを行ないたい場合には、事前予約が必要な場合もあるようですが、
基本的には事前連絡は必須とされていません。
警察署や運転免許センターに行ったら、
まずは総合窓口で免許返納に来たことを伝えれば、対応してもらえます。
そして気をつけなければいけないのが、
免許返納に行く際には、間違っても自分で車を運転して行かないことです。
行きは良いですが、帰りは運転免許を返納しているため無免許となってしまいます。
公共交通機関または家族に乗せて行ってもらいましょう。
帰りに車を運転してしまい、無免許で即逮捕なんて笑い話にもなりませんからね。
免許返納で必要なもの
免許返納手続きに必要なものは、返納する運転免許証だけでOKです。
ただし、自治体によっては印鑑が必要な場合もあるようですので、
事前にホームページで確認しておくか、念のために持って行くと良いかもしれませんね。
また、運転免許証は身分証明として使われることも多いので、
返納した人のために「運転経歴証明書」というものが発行できるそうです。
この証明書の発行は任意で、
運転経歴証明書が欲しい人は手数料として1,100円と免許証と同じサイズの写真が必要です。
免許返納を代理でするには?
免許の返納は、原則は本人が出向いて行なうものですが、
どうしても本人が行けない場合には、家族が代理で申請することもできます。
ただし、代理申請は、持ち物が運転免許証だけというわけにはいきません。
各自治体で必要な書類が異なりますので、
電話で問い合わせをするか、ホームページで確認をしておきましょう。
免許返納でどんな特典がある?
高齢者が免許証を返納すると様々な特典を受けることができます。
これはだいたい65歳以上とされていますが、
自治体や特典内容によって、年齢制限が異なる場合があるようです。
私の住んでいる地域では、年齢制限がない特典もいくつかありますよ。
特典にはどんなものがあるのかというと、
・ホテルの宿泊料の割引
・温泉施設の入浴料の割引
・美術館や博物館の入館料の割引
・家具や家電購入の際の割引
・金融機関で金利の上乗せサービス
などなど。
車の運転をしないということは、電車やバスなどの公共交通機関やタクシーを使うことになる場合が多いため、移動手段となる乗り物の割引が特典として多くあるようです。
また、他にも地域によっては民間の施設などが割引の特典を提供している場合も多いようです。
特典によっては、「運転経歴証明書」の提示が必要な場合もありますので、
特に持っている必要がなかったとしても、
運転経歴証明書は発行しておいた方がお得かもしれませんね。
「免許返納 特典 ○○(お住まいの都道府県)」で
ぜひお住まいの自治体の特典を確認してみてください。
免許返納後に復活させることはできる?
運転免許を返納したあとに、
「やっぱり車がないと不便だ」
「家族に気を使わないといけないから大変」
などの理由で、運転免許証を取り戻したいといった場合もあると思います。
その場合、運転免許は復活させることができるのでしょうか。
元々所有していた運転免許証を復活させることはできませんが、
再度取り直すことは可能です。
再度取り直すということは、初めて運転免許を取る時と全く同じ。
運転の技能テストや筆記試験を受けなくてはいけないということです。
免許を再取得した後も、1年間は初心者マークを付けるのが必須になります。
そう考えると、費用的にも時間的にも大変ですよね。
免許を返納する際には、
「二度と車を運転しない」と決めた時だけにしておいた方が良いですね。
そしてその場合には、本人だけでなく家族の協力も必要になりますので、
身近な人達としっかりと話し合って決めましょう。
私も、父が病気になり、回復後も
「父の運転で誰かに迷惑をかけてしまう可能性が高いのでは」
といった不安があり、家族で話し合った結果免許を返納してもらいました。
父の住んでいる場所は、一番近い電車の駅まで車で30分以上かかります。
最寄りのバス停まででも、徒歩で20分以上かかります。
ですので、返納後は父一人では遠くへ出かけることができません。
ましてや病気によって足を不自由にしたため、
少しの遠出すら1人ではできなくなってしまいました。
そんな時に必要なのが家族の協力だなと実感しています。
正直、「○○行きたい」と言われると、めんどくさいと思うこともあります。
でも誰かに助けてもらえないと、家に引きこもるしかない父のことを考えれば、
多少のめんどくささはガマンしないといけないなと思うのです。
もちろん、「この日は連れていけない」と断ることもありますよ。
何が言いたいのかというと、
免許を返納した家族とうまく付き合っていくことが大切なんだなということです。
でないと、やっぱり免許が欲しいと言って、
再度免許を取り直すことになりかねないからです。
免許返納手続きまとめ
免許返納は、高齢者に限らず誰でも申請すれば可能です。
申請といっても、特別な書類等があるわけではなく、
警察署や運転免許センターに、免許証を持って行くだけで手続きができます。
もし身分証明としてしか使っていないようなら、
返納してしまった方が特典が受けられ、得できるかもしれませんよ。
一度ご家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。