年の途中に退職したら年末調整は必要?確定申告の書き方は?

年の途中で会社を退職し、その後年内に再就職をしなかった場合、
年末調整ってどうやるんだろう?と不安に思っている人も多いと思います。

会社勤めをしていれば、11月頃になると年末調整の紙が配られるので、
提出した後のことを気にする人はほとんどいないでしょう。

しかし、退職した後は自分でしなければいけませんよね。

そこで今回は、中途退職後に再就職をしなかった人の年末調整は必要?
確定申告の書き方は?についてご紹介します。

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途中退職の年末調整は必要?

年の途中で会社を退職し、そのあと年内には再就職をしなかったとしたら、
いつも会社でやっている年末調整ってどうやるの?
と疑問に思う人も多いと思います。

毎年、年末調整で戻ってくるお金を楽しみにしているなんて人もいるかも知れませんよね。

まずは、会社で行っていた年末調整は何のためだったのかを
知っておきましょう。

 年末調整はなぜするの?

会社に勤めている時には、
毎月の給料やボーナスなどから所得税が差し引かれていたと思います。

これを源泉徴収といいます。

しかし、この年の所得が確定している訳ではありませんよね?

ですので、会社は源泉徴収額を概算で行っているのです。

そのため、源泉徴収された所得税の合計額と、
実際にあなたが払うべき所得税との差が生じますよね。

その差額を精算するのが年末調整なのです。

 途中退職した人の年末調整はどうやるの?

途中で会社を退職した場合の年末調整は、会社のように年末に行なうのではなく、
確定申告という形で、2月頃から3月15日までに行います。

そして、この確定申告についてもしなければいけないということはありません。

ただ、確定申告を行わなければ、
会社に在籍中に納め過ぎている所得税を取り戻すことはできません。

つまり、会社を退職後、別の所得がない場合は確定申告をしなくても問題ありませんが、
納め過ぎた税金が戻ってくることもないということです。

損しない為には、多少めんどくさくても確定申告をした方が良いということですね。

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中途退職時の確定申告の書き方は?

会社を年の途中で退職し、その後年内に再就職をしておらず、
また自分で事業を始めるなどもなく、
所得がない場合に行なう確定申告の方法をご紹介します。

ちなみに、私は途中退職後、年内に個人事業を始めました。
が、青色申告の申請はしていません。

私のような人の場合は、白色申告書の作成も必要になります。

 退職した後の確定申告に必要なものは?

まずは、確定申告書を作成する前に必要なものを準備しておきましょう。

《確定申告に必要な書類など》
退職した会社の源泉徴収票
国民年金の控除証明書
国民保険または社会保険の領収証
生命保険など任意保険の控除証明書

他にもありますが、基本的なこの4つについて説明していきますね。

源泉徴収票

確定申告の際には、源泉徴収票の原本の提出が必須です。

源泉徴収票は、
退職した時に受け取っていたり、郵送で送られていたりする場合がほとんどですが、
もし保管されていないなど手元にない場合は、退職した会社へ依頼しておきましょう。

国民年金の控除証明書

会社を退職後は、厚生年金から国民年金へ変更となります。

国民年金機構より、控除証明書のはがきが届いていると思いますので、
手元にあるか確認しましょう。

無くしてしまっている場合は、国民年金機構に再発行の依頼をしておきましょう。

ねんきんネットが利用できる人は「ねんきんネット」のサイトから再発行申請ができます。

ねんきんネットのIDを持っていない人は、
「ねんきんダイヤル:0570-05-1165」または、近くの年金事務所に依頼しましょう。

国民保険または社会保険の領収証

国保や社保の場合は、控除証明書がありません。

国民保険の場合は「年間お支払済額のお知らせ」といった通知が届きますので、
金額さえ分かれば、確定申告の際に添付の必要はありません。

ただし、社会保険の場合は添付が必要なようです。

退職したのに社会保険?と思われる人もいるかもしれませんね。

実は、退職時に国保に切り替えるか社会保険を継続するかを選択することができます。

退職後2年間に限り、希望する人には社会保険を継続することが可能なのです。

私はこの制度を利用したので、退職後も社会保険を利用しています。

社会保険の控除証明書は届きませんでした。

そして、税務署の人に確認したところ、領収書の添付が必要なのだそうです。

退職後から12月までの領収書を保管しておきましょう。

生命保険など任意保険の控除証明書

会社に在籍していた時、年末調整でも必要だったものですね。

こちらも控除対象となりますので、保管しておきましょう。

他にも、年間10万円以上の医療費がかかっている場合は医療費控除
家の地震保険に加入している場合は地震保険控除
寄付金控除扶養控除などもありますので、必要に応じて準備しておきましょう。

ちなみに、失業保険は所得ではありませんので、申告は不要です。

 退職時の確定申告書の書き方

では、確定申告書の書き方を説明していきます。

今回は、パソコンを使って申告書を作成する方法です。

国税庁のホームページに「確定申告書等作成コーナー」というページがありますので、
開きます。

このピンク色の部分「確定申告書等作成コーナー」をクリックして開きます。

すると、上記画面に変わります。

初めて作成する場合は、「作成開始」をクリックします。

作成している途中で保存しているなど、保存データを呼び出したい場合は、
「保存データを利用して作成」を選んでくださいね。

この画面では、「印刷して書面提出する」を選択します。

e-Taxはインターネットで確定申告ができる方法ですが、
ICカードリーダライタを持っている人
あるいは、事前に税務署でID・パスワード発行をしてもらっている人が対象となります。

次のページでは、利用規約等のリンクがありますので、
内容を確認してOKであれば「利用規約に同意して次へ」をクリックします。

利用規約は読むに越したことはありませんが、まあ読まなくても問題ないでしょう^_^;

次は、「作成する申告書等の選択」というページが表示されます。

○年分の申告書等の作成
過去の年分の申告書等の作成

の2択です。

昨年の申告書を作成する場合は、「○年分の申告書等の作成」を選びます。

申告忘れで、古い申告をする場合は、「過去の年分の申告書の作成」を選びましょう。

年の途中で退職した源泉徴収の申告は、5年前までできるそうですので、
忘れた!と思っても、翌年挑戦してみましょう。

年末調整と同じ内容の申告をするので、「所得税」を選択しましょう。

次のページでは、一番左の青い部分「給与・年金の方」を選びます。

ちなみに、退職後、何か所得を得ている場合は、真ん中の赤い部分となります。

申告書と一緒に提出する書類などを確認し、揃っていれば「次へ」と進みます。

生年月日を正確に入力して「入力終了(次へ)」

「給与のみ」を選択して、「入力終了(次へ)」を押します。

申告する1年間の勤務先が1か所のみの場合は、「1か所のみ」にチェックします。

今回確定申告をするという人は、年末調整をしていない人だと思いますので、
「年末調整を行っていない」をチェックします。

もし勤務先が年内に2か所以上ある場合は、「2か所以上」にチェックしてください。

給与欄の横にある「入力する」ボタンを押しましょう。

ここからいよいよ入力する作業となりますよ~。

入力するパージでは、源泉徴収票のどの部分の数字をどこに入れたらいいのかが、
とても分かりやすく説明されています。

上の図は1ページ目で、源泉徴収票に沿って入力する画面が4ページ続きますので、
よーく見て間違いないように入力していきましょう。

ちなみに、2~3ページ目の項目に何も書いていないという人の場合は、
「源泉徴収票の○から○欄の全てに記載がない」にチェックを入れて、
「入力終了(次へ)」をクリックします。

4ページにわたり、源泉徴収票の内容に沿って数字を入力し終わると、
以下のような画面に変わります。

このまま「次へ」をクリックします。

ただし、退職後に別の会社で働き、
確定申告の期間である1年間に複数の源泉徴収票がある場合は、
次へボタンの上にある「もう1件入力する」を押し、
先ほどと同じように源泉徴収票とおりに入力をしていきましょう。

内容に間違いがなければ「入力終了(次へ)」をクリックします。

ここからは、所得控除の入力になります。

国民年金や国民保険、社会保険などの控除は「社会保険料控除」
確定拠出年金などの控除は「小規模企業共済等掛金控除」
生命保険など任意の保険の控除は「生命保険料控除」

と、それぞれの欄にある「入力する」をクリックすると、
入力するページへ移動しますので、用意した控除証明書などに沿って入力していきましょう。

次のページは、「税額控除等の入力」という画面になります。

住宅関連の特別控除や、災害減免額など、対象となる項目がある場合は、
「入力する」から入力していきましょう。

ほとんどの人は、何も入力しないで「入力終了(次へ)」で良いと思います。

お疲れ様でした。

まだまだ情報入力は続きますが、
これで一端、ややこしい数字の入力は終わりです(^^)

ここまで入力した金額によって、算出された還付金が表示されます。

戻ってくる金額ですね。

ただ、この画面で「納付する金額は・・・」と表示された場合は、
追加で所得税を納付する必要があります。

年の途中で会社を退職し、その源泉徴収から確定申告をしているので、
追加徴収の可能性はまずあり得ません。

入力間違いを疑った方が良いかも知れませんので、確認してみましょう。

ここからは、還付金の受取方法やあなたの情報を入力する作業となります。

あと少しです。

頑張りましょう♪

還付金の受取方法を選択します。

ゆうちょ振込、ゆうちょ以外の銀行への振込、窓口での受け取りのいずれかが選べます。

次の画面からは、あなたの氏名や住所などの入力をしていきます。

「納税地」は基本的には「住所」を選択すればOKです。

住所は全角入力なので、番地などの数字も全角で入力しましょう。

また、長すぎて入りきらない場合は、省略しても良いです。

画面上にもそのように記載されているので、問題ありませんよ。

最後に「マイナンバー」の入力が必要になります。

通知カードを確認して入力しましょう。

今すぐに分からないという場合は、印刷後に記入しても良いので、
入力せずに「入力終了(次へ)」を押しても大丈夫です。

ただし、記入忘れがないようにだけ気をつけましょう。

これですべての入力が終わりました。

後は印刷だけですね。

基本的には控えも含めてチェックしてある通りにすべて印刷しましょう。

いや、控えなんていらないよーという人は、「控用」のチェックを外すと印刷されませんよ。

印刷したら終わりですが、
このままではもしどこか間違っていたら、すべてやり直しになってしまいます。

そんな時の為に、入力したデータを保存しておきましょう。

「入力データを保存する」ボタンが画面の中にありますのでクリックし、
次のページで「入力したデータをダウンロードする」を押すと、ダウンロードされます。

保存先を設定しなければ、
パソコン内の「ダウンロード」というフォルダ内に保存されます。

はい、やっとこれですべて終了です。

印刷された紙に押印し、控除証明書などを指定の場所に貼付して、
税務署へ持って行くか郵送します。

入力した内容などに不安があるようでしたら、
税務署へ直接持って行かれた方が安心ですよ。

途中退職の確定申告まとめ

年の途中で会社を辞めた場合には、
年末調整の代わりに確定申告を行うことで払い過ぎている所得税が戻ってきます。

「確定申告」と聞くと、
「なんだか難しそうだし、やりたくないなぁ」と思ってしまいそうですが、
税金を払い過ぎているなんて、ほっといたらもったいないです。

パソコンを使って行えば、意外と簡単にできてしまうので、
ぜひ確定申告、やってみましょう。

個人事業主になって初めての青色申告。確定申告で税務署に提出しないといけない必要書類って何があるの?どう書いたらいいの?などについて、分からなかったことをまとめてみました。これで次からは完璧!になるかな~。
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