節分にいわしの意味は?柊鰯の飾り方は?いつまで飾るの?

節分には、
豆まきをして年の数だけ豆を食べ、
恵方を向いて黙ったまま恵方巻きを食べる。

これくらいは、当たり前のこととして知られていますが、
節分にいわしを食べたり飾ったりすることって、
意外と知らない人が多いようです。

そこで今回は、
節分にいわしを食べたり飾ったりするのにはどんな意味があるのか、
いわしを飾るのを「柊鰯」と言いますが、
その飾り方やいつまで飾るのかについてまとめました。

スポンサーリンク

節分にいわしの意味は?

節分にいわしを飾ったり食べたりすることは、
あまりイメージがないかも知れません。

しかし、節分にいわしを飾るのは、
1000年以上も前から続いている文化なんですよ。

節分にいわしを飾る意味、いわしを食べる意味を
それぞれ見ていきましょう。

 節分にいわしを飾る意味

節分には、いわしの頭を柊(ひいらぎ)の枝に刺して飾ります。

これを「柊鰯(ひいらぎいわし)」と言い、
平安時代頃に始まった風習と言われています。

この頃に書かれた「土佐日記」にも
「小家の門の端出の縄の鰯の頭、柊らいかにぞ。とぞいひあへなる」
と記されています。

もともと日本には、
ご利益のあるものを厄払いや守り神として家の門口に飾る
「門守」という風習があり、節分の柊鰯もこの門守のひとつです。

柊鰯には、節分にやってくる鬼を退散させるという意味があります。

鬼は、強い臭いや煙、先の尖ったものが苦手。

焼くと煙がたちやすく、臭いも強烈ないわしと、
かたくて尖った葉を持つ柊を飾ることで、
家に鬼を寄せ付けないようにするという意味が込められているのです。

また、柊の尖った葉は、鬼の目を刺し貫くと言われています。

そのため、いわしのにおいで鬼をおびき寄せ、
柊で鬼の目を刺して退治するという意味もあるそうです。

いわしのにおいについては、
「鬼を追い払う」と「鬼をおびき寄せる」の全く逆の意味があるって
不思議ですね。

柊鰯は、別名「焼嗅(やいかがし)」とも言い、
地域によっては、いわしではなく、らっきょうやニンニク、ネギなどを
焼いたり飾るところもあるようです。

においが強いところが、いわしと共通しています。

鰯ではない地域では、「焼嗅(やいかがし)」と呼ぶ方が
聞き慣れているかも知れませんね。

柊鰯は、現在はセットで売られているものをよく見かけますが、
いわしを焼くことにも、鬼を寄せ付けないという意味があることを考えると、
家でいわしを焼いて柊鰯を作った方が良さそうですね。

 節分にいわしを食べる意味

節分にいわしを食べるのは、
鬼がイワシの匂いを嫌うことから、厄除けの意味があると言われています。

また、いわしは体にとても良い食べ物として昔から知られていたため、
健康を祈願して食べていたとも言われています。

他に、柊鰯はいわしを焼いてを作りますが、
「柊鰯」に使うのは、いわしの頭だけなので残りの部分を食したという
単純な理由もありそうですね^ ^

節分 柊鰯の飾り方は?

柊鰯には厄除けの意味があり、1000年以上も前から続く日本の文化でもあるので、
節分の行事として、飾り続けたいものです。

ただ、作り方も飾り方も良く分からない人が多いと思いますので、
作り方と飾り方をご紹介します。

 柊鰯の作り方

柊鰯の作り方はとても簡単です。

《準備するもの》
いわし:1尾
柊の小枝:1本(20cm~50cmくらい)

柊は、花屋さんで購入できますよ。
節分が近づいてくると、スーパーなどでも売られることがあります。

《作り方》
1:いわしは丸ごと、魚焼きグリルなどで焼きます。
2:焼いたいわしの頭を切り落とします。
3:いわしの頭を、柊の枝に刺します。

柊にいわしの頭を刺すのには、様々なやり方があります。
えらから目に向かって刺す
両目を貫いて刺す
えらから口に向かって刺す
などなど

スポンサーリンク

しかし、
えらから目に向かって枝を突き刺すのが正式な刺し方です。

これは、目を刺すことが、
鬼の目突きを意味しているからなのだそうですよ。

覚えておきましょう。

そして、焼いたいわしの頭以外の部分は、美味しくいただきましょう。

捨てるのはもったいないですし、
食べることにも厄除けの意味がありますからね。

 柊鰯の飾り方

柊鰯は、鬼を家に入れないための飾りですので門口に飾りましょう。

柊鰯の飾り方には、特に決まりはありません。

竹筒のようなものに挿して飾る
門戸にくくりつけて飾る
格子戸にさして飾る
紐で縛ってぶら下げて飾る
玄関横の床にそのまま置いて飾る
白い紙に包んで飾る

などが、よく見られる方法です。

玄関の外や門の外に、見映えよく飾ると良いですね。

柊の枝が短い場合は、
割りばしに挟んで飾ると見映えが良くなりますよ。

アパートやマンションの場合は?

集合住宅などでは、
柊鰯を玄関の外に飾るのはトラブルになりかねません。

においもありますし、
そもそも玄関外は共用部分ですので、物を置くのはNGなんです。

そういった場合は、玄関の中に飾るようにしましょう。

鬼が家の中に入るのを防ぐために飾るわけですから、
玄関付近であれば、内側でも十分意味があると言えますよね。

集合住宅でなくても、
ご近所トラブルを避けるためや、猫などに荒らされないためなどの理由で
玄関の中に飾る家もあるようですよ。

節分の柊鰯はいつまで飾る?

節分の柊鰯は、いつからいつまで飾るのでしょうか?

節分の日だけ?

 柊鰯はいつからいつまで飾る?

節分の柊鰯は、いつからいつまで飾るのか、
については、地域によって違いがあるようです。

お正月行事が一段落するとされる1月15日(小正月)の翌日から
節分まで
飾るという地域のほか、
節分の日のみ飾る地域や、一年中飾る地域などがあります。

また、外す時期に決まりがある、
2月19日(雨水)までに外す
2月中に外す
ひな祭りまでに外す
という地域も。

さらに、「猫がいわしの頭を取っていくまで」という
面白い地域もあるそうですよ。

柊鰯をいつからいつまで飾るのが良いのかについては、
お住まいの地域の風習に合わせるのが一番です。

古くから住まわれているご近所の方や、
近くの神社やお寺の方に聞くと良いですね。

 柊鰯を飾ったあとはどうするの?

柊鰯を飾り、取り外したあとは、どのようにすれば良いのでしょうか。

厄除けのために飾ったものなので、
そのままゴミとして捨てるのは、ちょっと気が引けますよね。

いくつかの処分方法をご紹介します。

神社でお焚き上げしてもらう

柊鰯は、鬼を追い払うという役目を果たしてくれたものですので、
取り下げたあとは、
神社に持って行きお焚き上げをしてもらいましょう。

柊鰯のお焚き上げを受け付けていない神社もあるようですので、
持ち込む前に問い合わせしてみましょう。

塩で清めてから捨てる

柊鰯に塩をかけて清め、
半紙に包んで通常のごみとして捨てます。

この方法が一番簡単で、一般的な処分の仕方です。

ちゃんとお清めして、感謝の気持ちを込めて処分すれば
ゴミとしての処分でも良いということですね。

玄関先に埋める

玄関付近が土のお宅でないとできませんが、
土に返すという意味で玄関先に埋めるという方法があるそうです。

門守として飾ったものなので、
玄関の近くに埋めるのが良いとされていますが、
庭に埋めても問題はないようですよ。

この場合も、
感謝して土に返すということが大切ということですね。

灰にして玄関に置く

柊鰯を燃やして灰にしたら、
玄関先に盛り塩のように置くという風習もあるそうです。

風に乗って土にかえるという意味なのでしょうか。

自宅で物を燃やすことがほとんどない現在では、
行なうことが難しい方法かもしれませんね。

節分いわしまとめ

節分に、豆まきをしたり、恵方巻き食べたりするのは
当たり前のように知っていることですが、
柊鰯については、見たこともないという人が多くなっているそうです。

柊鰯を、外に飾っている家が、
どんどん少なくなってきているからでしょうね。

しかし、古くから日本で続いている文化のひとつですから、
大切に残していきたいものです。

鬼(邪気)を追い払ってくれる柊鰯を飾って、
楽しい節分を過ごしてくださいね。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする