お正月の鏡餅の飾り方は?場所はどこ?飾るのはいつがいい?

良い年を迎えるために、年末には鏡餅やしめ縄を飾りますよね。

年末が近づくと当たり前のように飾っている鏡餅ですが、
あなたはどんな場所に、どのように飾っていますか?

実は、鏡餅には正しい飾り方があり、それにはちゃんと意味があるのです。

そこで今回は、鏡餅の飾り方から、どこに飾るのがいいのか、
鏡餅はいつから飾り始めるのかについてまとめました。

スポンサーリンク

お正月 鏡餅の飾り方は?

お正月には欠かせない鏡餅。

昔ながらに餅つきをして鏡餅をつくるご家庭もあるようですが、
最近は、真空パックなどの鏡餅を購入するご家庭が多いと思います。

種類によっては、鏡餅のお飾りがセットになっているものもありますが、
それぞれの名前や意味まで理解して飾っている人は少ないのではないでしょうか。

そこで、鏡餅の飾り方を紹介するとともに、
意外と知らない鏡餅のお飾りの名前や意味もまとめてみましたよ。

 鏡餅の飾り方と名前

鏡餅の飾り方は、上の図のように、
三方と呼ばれる台の上に、四方紅を敷き、裏白の上にお餅を置きます。

更にお餅の上には、御幣と橙を順に乗せていきます。

では、それぞれのお飾りにどんな意味があるのでしょうか?

橙(だいだい)

鏡餅の上に乗せているのは「みかん」だと思っている人が多いですが、
みかんではなく「橙(だいだい)」という柑橘類です。

橙はミカンととてもよく似ていますが、別の種類なんですよ。

橙の実は、熟してからも木から落ちないことから、
家系が代々栄えるようにという願いから鏡餅に飾ります。

橙の代用としてみかんを乗せる人がほとんどですが、
みかんは熟したら木から落ちるため、
本来の意味からはズレてしまうことになるんですよ。

とはいえ、近年は、橙よりもみかんを飾ることの方が
当たり前のようになってきていますので、
各ご家庭の判断になるのでしょう。

でも、本来の意味はこうで、本来は橙を飾るんだということを
知っておくことは大切ですね。

御幣(ごへい)

鏡餅のお飾りの中で一番目立っているかもしれない、
紅白のひらひらしたものを御幣と言います。

ちなみに、紅白ではなく白一色のものもあり、
それは「四手(しで)」と言います。
呼び方は同じですが、「紙垂(しで)」と書くこともあるようです。

御幣や四手は、鏡餅から左右に垂らして飾ることで、
四方に繁盛するようにという意味が込められています。

御幣で使う赤色には魔除けの意味があるのだそうです。

裏白(うらじろ)

鏡餅の下に飾るシダの葉のことを裏白と言います。

シダは、葉がしだれるので、「しだる=齢垂る」の語呂で、
長生きできるという意味があるそうです。

また、シダの葉は裏面が白いことから、
「白髪になるまで長生きする」「潔白」という意味も持っているのだとか。

他にも、シダは古い葉が残ったまま新しい葉が伸びてくることから、
長く繁盛するという意味で縁起が良いとされているそうですよ。

裏白にはいろんな意味があるんですね。

ちなみに、鏡餅の飾りとしてシダを使用する際は、
「裏側の白い方を表」にして飾るのが正式な飾り方なのだそうです。

ついつい綺麗な緑色を表にして飾ってしまいそうですね。

四方紅(しほうべに)

鏡餅の下に敷く、赤い縁取りの紙のことを四方紅と言います。

紙のフチを紅で縁取ることで、
天地四方からの災いを払い、一年の繁栄を祈願するものなのだそう。

四方紅が手に入らなかった場合は、
奉書紙などの和紙で代用しても良いようです。

三方(さんぽう)

鏡餅を乗せる台のことを三方と言います。

三宝と書くこともあるそうです。

三方は神様に供物を供える際に使用する台です。

鏡餅も、神様に供えるお正月飾りですので、
三方に乗せて飾るのだそうですよ。

とはいえ、
三方はご家庭でいくつも持っているようなものではありませんよね。

三方が用意できない場合は、
代用として、四角のお盆を使うと良いそうです。

鏡餅はどこに飾るのがいい?

鏡餅を飾る場所で思い浮かぶのはどこですか?

一般的には神棚や玄関先に飾るご家庭が多いと思います。

では、いくつ飾りますか?

実は、鏡餅は神棚や床の間のほかに
お家の中で大切なところに供えると良いと言われています。

スポンサーリンク

 鏡餅を飾る場所とその意味は?

鏡餅は、歳神様を迎えるためのものであり、
また、神様に供えるものです。

実は、家の中のいろんな場所には神様がいるとされています。

そんな、家の中で護ってくださっている神様に鏡餅をお供えすることが
とても大切なのです。

それでは、鏡餅を飾ると良い場所をご紹介していきますね。

神棚

お正月の松の内と呼ばれる期間は、
歳神様が家内に滞在している期間と言われています。

歳神様を家にお迎えするために、神棚に鏡餅を供えましょう。

床の間やリビング

リビングや床の間は、家族が集まる大切な場所です。

家の大切な場所には大きく立派な鏡餅を飾りましょう。

台所

かまどや囲炉裏の近く、台所には竈神(かまどがみ)、荒神(こうじん)という
火の神様が宿っているとされています。

木造の家屋がほとんどだった昔は、
火の神様に、「毎日使うかまどの火から家屋を護ってもらう」といった意味で
神様を祀ったと言われています。

家内安全や火除けを願い、
鏡餅は、火を良く使う台所にも飾ると良いですね。

洗面所など水廻り

水をつかさどる神である水神(すいじん)は、
川や井戸などに祀られます。

水は、昔も今も変わりなく私たちの生活に欠かせないものですよね。

洗面所やキッチンなどの水廻りにも、小さめの鏡餅を飾ると良いですよ。

トイレ

何年か前、「トイレの神様」という歌があったのを覚えていますか?

トイレの神様って何?と思っていた人もいると思います。

実は私も最初はそう思ってました^_^;

でも、トイレには厠神(かわやがみ)という神様が宿っているのだそうです。

厠神は、古くから女性のお産や子育てに関わる神様として
大切にされてきました。

歌の中でも、「トイレをきれいにしておくと女性はきれいになる」
という内容を歌っていますが、
トイレの神様は女性と深い関係があったのですね。

特に女性は、トイレにも鏡餅を飾ると良いですよ。

寝室

寝室には、納戸神という神様が宿っています。

納戸と聞くと、物置のイメージがあると思いますが、
昔は、衣類やお米を収納しておく場所のほか、
寝室や赤ちゃんを産む産室としても利用する大切な部屋だったそうです。

納戸神は主婦の守り神とも言われているのだそうですよ。

寝室にも、鏡餅を飾りましょう。

玄関先

家と外との境界線となる玄関にも鏡餅を置くと良いです。

外からの悪いものから家を護るという意味を込めて、
鏡餅を飾りましょう。

アパートやマンションなど、飾るスペースがない場合でも、
小さめの鏡餅を飾ります。

一戸建てなど玄関が広いお家であれば、
一番立派な鏡餅を飾ると良いと言われていますよ。

鏡餅をお供えした方が良い場所と意味をご紹介しましたが、
こんなにたくさんはちょっと・・・と思う人もいると思います。

最低限お供えした方が良い場所としては、
神棚と玄関だそうです。

アパートなどで神棚がない場合は、玄関だけでもよいそうですよ。

小さい鏡餅で良いので、
家族にとって大切な場所にはできる限り飾るようにしましょう。

鏡餅を飾るのはいつ?

鏡餅っていつから飾ればいいのでしょうか?

年末ギリギリでは良くない気がするし、早すぎても変だし…。

鏡餅を飾る時期は、
お正月の準備期間内なら早くからでも問題ないそうです。

お正月の準備期間とは、12月13日から年末のことを指します。

しかし、そんなに早くから飾るのも変な気がしますよね。

鏡餅を飾るのに最適な日は12月28日です。

日本では伝統的に2と8が聖の数字であり、
また、八は末広がりで縁起が良いとされているからです。

そして、12月29日と31日に飾るのは避けましょう。

29日にお餅をつくのは「苦餅=苦持ち」となり、二重苦に繋がることから、
31日は葬儀と同じ一夜飾りとなることから、縁起が悪いからです。

12月28日に鏡餅を飾り忘れてしまった時は、
30日に飾るようにしましょう。

ちなみに、お正月飾りを飾るのに最適な12月28日が仏滅であっても、
その日に飾って良いとされているので安心してくださいね。

《ちょっとマメ知識「正月事始め」》
正月に歳神様を迎えるために、
1年の汚れを落とす「すす払い」の行事があります。
昔、江戸城でこのすす払いが12月13日に行われていたことから、
この日を「正月事始め」とし、正月の準備期間が始まるとされています。

鏡開きについてはこちらの記事をどうぞ
鏡開きでカチカチの餅の開き方。

鏡餅の飾り方 まとめ

鏡餅の飾り方や飾る場所には、ちゃんと意味があったんですね。

鏡餅を飾ることは、良い新年を迎えるために大切な事ではありますが、
あれもこれも準備するのは本当に大変です。

鏡餅のお飾りや飾る場所をすべて完璧にすることよりも、
「神様への感謝の気持ち」が大切だと思いますよ。

出来る範囲で準備して、
12月28日に鏡餅をお供えし、新年を迎えましょう。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする